不妊手術〜去勢手術・避妊手術
望まない妊娠を避け、人とうまく共存するために、
そして健康管理の一環として
去勢手術・避妊手術は本来妊娠を避けるためのものですが、不妊手術によって繁殖や性ホルモンにかかわる病気の罹患率が下がり長生きする傾向があるので最近では健康管理の一環になってきています。
また猫は発情の際の尿マーキングや大きな鳴声が問題になるので不妊手術は重要です。外出する猫では発情期の徘徊によって起こる交通事故や他の猫との咬傷事故、および咬傷・接触による寄生虫症やウイルス感染症などはめずらしくありませんが、若いうちに不妊手術すると効果が期待できます。
不妊手術は予約制になります。
詳細についてはお気軽にご相談ください。
不妊手術によって発生率を下げることができる疾患または発生を防げる疾患
犬
-
♂
前立腺肥大・会陰ヘルニア・肛門周囲腺腫・睾丸疾患 -
♀
乳腺腫瘍・乳腺炎・卵巣子宮疾患・脱毛皮膚疾患(エストロジェン過剰症)
猫
-
♂
徘徊による疾患(外傷・咬傷、咬傷による感染症) -
♀
乳腺腫瘍・卵巣子宮疾患・徘徊による疾患(外傷・咬傷、咬傷による感染症) - ※ 疾患ではないですが♂では手術でおとなしくなる傾向があります。ただし実施時期や個体によって大きな差があります。
♀避妊手術
ワンちゃん
半年ごとに3週間前後の発情を繰り返します。発情に伴い子宮の血管が発達すると外陰部から出血するため、室内飼いの場合には紙おむつを着けるケースもあります。
避妊をすることで発情はなくなり、出血もなくなります。子宮疾患、仮性妊娠や乳腺炎は避妊手術で100%防ぐことができます。乳腺腫瘍は発生率を下げることができるといわれています。
ネコちゃん
およそ春と秋に発情期がおとずれます。発情に伴い、オスを求めて大きな声で鳴くので、うるさくて眠れないという状況になることも珍しくありません。ワンちゃん同様に子宮疾患、卵巣疾患や乳腺炎を防ぐことができます(ワンちゃんほど罹患率は高くはありません)。乳腺腫瘍は発生率を下げることができるといわれており、ネコちゃんの場合そのほとんどは悪性度がきわめて高いので意義は大きいと考えられます。
手術における一般注意事項
- ワンちゃん・ネコちゃんともに原則として手術日は月~金曜日です。事前にご予約ください。
- 術前検査をなるべくお奨めしています。 検査を実施するのであれば、内容に応じて手術日と検査日が同日の場合と別日になる場合があります。
- ペットの体調がよくわかる方が、一緒にご来院ください。
- 手術当日の朝は絶食(ワンちゃんは深夜から絶食)して午前中に来院してください。 退院は翌日午後になります。 前日入院や手術後入院延長は可能ですが別途入院費がかかります。
- 体調が悪いと判断した場合、手術を中止いたします。
- ノミ・ダニを確認した場合は駆除いたします。 なお寄生虫寄生に伴い手術実施が妥当でないと判断した場合には手術を中止します。
- 混合ワクチン1年以内未摂取の場合にはお断りする場合があります。
- 1週間後に抜糸に来院してください。 ただしネコちゃんの場合再度来院するのが困難だったり、麻酔をかけないと抜糸できないことがありますのでその場合は抜糸不要な縫合を実施することがあります。
手術の流れ
- 1事前に予約
- 2当日午前中来院(絶食必要)必要書類にサインをしていただいたうえで入院
-
3体調の確認(加えて希望された場合は術前検査を実施)
検査内容によっては手術日の前日〜数日前にあらかじめ検査日を別日に実施 万が一当日の手術が難しいと判断した場合、その場で中止(延期)するか、または当院からの連絡に応じてお迎来院
(中止した場合には経過に応じてあらため手術実施について検討することになります) - 4午後に手術実施
-
5翌日午後(夕方)退院
当日に術前検査をした場合その際に検査結果についても説明 - 61週間後に抜糸来院(費用別途必要)